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ケネス、周波数は何だ?

高校生のときにREMにハマっていた(ちなみに渡英前に行ったことのあるライブはREMとエリック・クラプトンとベルセバのみ・・)。ときは1995年、アルバムMONSTERが発売されてテレビでシングル曲What's the frequency, Kenneth?のビデオを観て以来、過去アルバムを遡り、ロッキンオンや海外音楽誌をつぶさにチェックしていたものです。そんときは、マイケル・スタイプのセクシャリティに関心が集まっていた。ゲイだとかバイだとか。彼らは今でも活動しているけれど、なかなか鉄人だなぁ。

このWhat's the frequency, Kenneth?という、誰でもそりゃなんだ?と聞きたくなるフレーズは、アメリカのテレビ局CBSの人気キャスターであるダン・ラザーが、1986年のある日、マンハッタンで暴漢に襲われたとき、犯人が暴行中に何度も繰り返し聞いてきた、という実話が元ネタ(正確にはKenneth, what is the frequency?、らしい)。もっとも当時人気に陰りがあったというので、話題づくりだろうと揶揄されたりもしたらしい。そのままだと、ケネス、周波数は何だ?の意だが、よくわからない。この意味不明で不可解なフレーズをして、マイケル・スタイプは、「シュールでアメリカンな、20世紀の未解決の謎」と発言している。

なんで今頃このことを思い出したかというと、読み終わったダニエル・クロウズLike A Velvet Glove Cast In Ironに、このセリフが出てきたから。このエピソードが書かれたのは1990年だから、REMよりもずっと早くにこれに触れていることになる。
初期の長編であるこの作品は、ゴーストワールドに顕著なリアルな人物描写とは全くかけ離れた、シュールリアリスティック(うーん・・なんかへんなカタカナ表記だな。スーリアルでいいんだけど。)でフリークたちがたくさん登場する不可思議で不気味な話です。顔のない犬とか、ケチャップだけが消化できないのでケチャップを食べたら腹につけたチューブで抜く男とか。What's the frequency, Kenneth?は、ここでの使われ方も唐突で、裏で世界を支配しているMr.Jonesが関わっている秘密結社の合言葉のような感じで使われている。このようなconspiracy theory(陰謀説)は、アメリカのフィクションによく登場するし、実際信じている人も多そう。アメリカ国民を束ねているのはfearなんだなぁ。どの人間も共有できて結束できるのは恐怖心をもつこと。

ちなみに、マーティン・スコセッシが偏愛するNYを舞台に撮ったギャングオブニューヨークを最近観た。19世紀半ば、南北戦争中のマンハッタンのスラム街を牛耳るマフィアの復讐劇を描いたもの。とにかく主要武器がナイフなので、原始的な血みどろの争いばかり。アイルランドから移民が毎夜到着し、人種が入り乱れ、秩序もへったくれもないスラム街の様子を知るには格好の映画。19世紀の時点でまだ南北がまったく違う利害を持っていてひとつの国とは言えない状態だったことや大陸横断鉄道もなかったことを考えると、アメリカってのはほんとにまだまだ小学生みたいなもんなんだなと思う。ダニエル・デイ・ルイス演じるボス(この映画の後だと、ゼアウィルビーブラッドはあまりにもタイプキャストだったなと思う)が、おれがこれまで生きてこれたのは、fearのおかげだ、と語るシーンがある。これも大変アメリカ的。

What's the frequency, Kenneth?に戻ると、ダン・ラザーを襲った犯人は1997年に別件で捕まっている。自分がテレビが流す情報に犯されていると疑心暗鬼になっていた男が、テレビが流す周波数を知ることができれば、それをブロックできると思ってそんな質問を繰り返したとされているらしい。人を襲うのはいかんけれど、そういう危機感を持つのは正常だと思う。

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COMMENTS

Posted by 宙音 at 2013/11/27 5:15 AM
こんにちは。通りがかりのものです。
私も高校生のときにMonsterでREMにはまり、武道館にも見にいきました。ポールマッカートニーもその前くらいに見た記憶があるので、同じツアーを見たのでしょうかね。REMのインタビュー読みたさにRolling stoneを購読したり、イギリスの雑誌を買ったりしてました。思わず懐かしくなりコメントしました。What's the frequency, Kenneth?も今読んでも昔と変わらず意味は分からない歌詞ですが、それが当時の気分とよく合っていたんだろうなぁ、気が狂いそうなもやもやが思春期かしら、としみじみ思っているところです。ではまた、お邪魔しました。
Posted by まいこ at 2013/11/29 11:08 PM
宙音さん、こんにちは。
ブログ拝見しましたが、私より3つ年下なのかな?だから同じライブですね。私は一番上の遠い席だったので、豆粒でしたが・・。
彼の歌詞って、明らかに政治的な曲以外はほんとによう分からんけど、今でもかなり好きです。楽器を持たずに歌って、声もボーカルスタイルもかなり特徴があるし、アメリカのバンドにしては、珍しいかなと思います。
またいらしてくださいね〜。
Posted by 宙音 at 2013/12/02 4:44 AM
私も遠い席でした。ちょうど高校受験の時で、テストが全部終わるまでチケットを買わなかったので直前になってしまい。と、思い出しましたが高校のときではく中学のときでした、Monsterは。80年生まれです。ちなみにリュネットジュラで買った眼鏡をかけて、ダンスコの靴をはいております。ではまた!
Posted by まいこ at 2013/12/07 7:35 PM
あら、ジュラのお客様でしたか。このブログに書いたことあるか忘れたけど、わたしヒルズ店で働いてましたよー。それにダンスコとは、なんだか同じ人種っぽいですねw





 

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