<< Day 1 Boise  また移動 >>

Andrew Bird Live at Knitting Factory, Boise

まだアメリカに着いてから1日も経っていないのに、移動したせいかもう2日くらい経っているような不思議な感じのまま、あたふたと会場を探す。バードさんのサイトに表記されていた名前と違うライブハウスだったので焦ったが、ネットでチケットを買ったときに正しい名前があったので、無事見つかる。入場待ちの列。会場は横幅はリキッドルームくらいで奥行きはもう少しそれより狭く、バーがどんとあって二階にはテラスと広いバーが。若い人ばかりでなく、3,40代くらいの人もたくさんいる。狭い街なので、社交場のようになっているパターンかと思ったけれど、20ドルくらいはするので、それなりに観に来てる人ばかりなのだろう。対バンはJosh Ritterという人で、何者かわかりません。ライブ告知は彼の名のほうが先にあり、どちらがメインか分からないけれど、2マンってことなのか。ボイジーではバードさんが先に演奏したので驚いたが(シアトルでは逆)、聴くとなんだかちょっと現代的な味付けしました、という感じのカントリーかフォーク、かしら。かなりぱっとしませんでした。でも彼を観に来た、という客も多かったようでバードさんの後もけっこうも盛り上がっていた。



列をかきわけて、前から4列目くらいのとこを確保。前には、赤い口紅つけて胸の開いた小さい大学生くらいの女子がきゃっきゃしている。見てると、バードさんの曲をちゃんと知っているようで、層が広いなぁと感心。
ライブはとにかく、吹き飛ばされました。こんなに魅せるとは!なんていうと失礼かもしれないけれど、予期していなかったほど迫力があったのです。2007 年のボナルーフェスでのフル・ライブ音源や、これまた最初から最後まできれいに録画されたアムスでのライブ映像などを観ていて、アルバムどうりでなくライブごとにアレンジが多彩なことや、メロディまで変えてしまう即興っぷりは知っていた。でもそれらからは、まるで音楽家が少し型破りだけれどそつなく演奏する、姿を想像していて、全体的にはちょっと高尚な雰囲気さえ漂うライブなのかとばかり思っていたのです。しかし!ベースがもう一人加わって4人(新人さんはドラムのマーティン・ドッシュのユニットDOSHの片割れ)になり、場所の雰囲気もあってか、とてもロックのライブらしいエネルギーにあふれていました。音だけでなく、バードさんのパフォーマンスがこれまた役者というか、ほどよくエキセントリックなのにも嬉しい驚きが。最初っからテンションが高く、2 曲目のWhy?は言葉も増やして独り言になっている様子が会場を笑わせていたし、後半からは弓がぼろぼろに。半分以上取れてるんじゃ?というくらい、とうもろこしのヒゲのようになっていた。



セットは1時間15分ほどで、ライブでやる機会が多いものばかり。古い曲だけれど、最近新しくアニメーションビデオが作られたLullをやってくれたのが嬉しい。これまたアルバムとだいぶ違いましたが。新曲も1曲。子供番組で演じたDr.Stringzの歌からFake Palindromesへの繋がりは定番のようだけど、あの前奏が始まると客は喜ぶ喜ぶ。あの曲はロックの中で使われるヴァイオリンの理想だなぁ。やはり人気みたいです。Nervous TickもSkin is myも、最新アルバムからの人気曲もしっかり。いつも最後にやるTable and Chairが異常に好きなことを再確認。アンコールはカバーが1曲ありましたが、わかりませんでした・・。
やっぱりアルバムの曲がライブごとに違うように聞こえるというのは、ヘタするとがっかりされたりするもんですが、バードさんの場合にはそんなことありえないくらい、新鮮でエキサイティングに昇華されます。本人がNYタイムズのブログで書いていたように、ライブで演奏するのに自分が飽きないよう、幅広くアレンジできるようなスペースを空けた曲を作る、というのは大納得。

時差ぼけ真っ只中、しかも到着日に移動して観るという強行軍。なんだかリアリティがない、宙に浮いたような感覚は、イェンスを初めて見たときと同じでしたが、バードさんはさらに上回って衝撃的でした。とにかく思っていたよりもずっと高いところまで飛べたような快感。その要因には、観客の素晴らしさもあったと思う。ほぼソールドアウトだろうという入りだったし、みなえらい反応がよく声もでる、ライブハウスらしい熱気に満ち満ちていた(途中から酔っ払いが来て、踊ろうぜーとまわりを巻き込む乱入あり)。こんなのは長らく経験していないんじゃないかしら。やっぱライブはこうでないとね(ブライトアイズ@心斎橋クアトロの悪夢)。ボイジーやるな。

ライブを観ながら、これを日本でやって、初めて観た人はどう思うだろうか、という先走った想像もしてみた。バードさんの歌心と、ヴァイオリン・ギター・鉄琴・口笛と忙しい演奏、キャッチーなメロディが様々に味付けされた厚みのある音は、きっと誰が観ても、おお、となること間違いない、と確信しました。ほんとに、こんなにパフォーマーだとは知らなかった。Josh Ritter目当てでこのライブに行った人のコメントをあとで読みましたが、バードさんについては、mmm interestingとあり。たしかにJosh Ritterはかなりシンプルでちょいcheesyなんで、王道っぽいのしか知らない人はバードさんのライブは少々artyに見えるかもしれません。

ライブのあと、これは直接声をかけなければ!とバードさん捜索。が、次の演奏が始まってもなかなか見つからない。やっぱシャイらしいので、客に紛れたりはしないのかと諦めて帰ろうかとしたところ、物販で彼女とひっそり佇んでいるのを発見。数人話しかけたり写真を撮ったりしてる人がいるが、見るからに「こういうのは苦手なんだ・・」という様子。このライブの後悔といえば、緊張してたのか、彼とうまく話せなかったことにつきます・・。あれもこれも言えばよかったよ。彼は相手の目をじっと見てものすごく穏やかに話す人で、目鼻立ちがやたら大きく、優しい、すごく痩せたお馬さんのようでした・・。以前に日本にもバンドで来ようとしたけれど、できなかったので、必ず行くよとはゆってました。ああ今思い出しても後悔。もひとつ後悔といえば、買ったばかりのICレコーダーで録音したつもりが、マイクの実力を知らなかったばかりに、音がバンドサウンドになるとほとんど聴き取れない状態になっていた。ソロんとこと客の盛り上がりの様子しか聴こえず。どうしてマイクを持っていかなかったのか・・。いろんなことが準備不足でヌケ落ちてしまっていた旅の象徴。

でもまあとにかく、去年に初めて聴くようになってから、ほんとに誇張でなく毎日聴いていた(こわいね)くらい血肉と化したバードさんの音を聴くことができて、しかもぶっ飛んでしまったんだから、もう何があってもこの旅はそれで良し、ということになるんだろう。ほんとに、具体的な曲のあそこがよかった、とかはあまり思い出せなくて、とにかく良かった・・という衝撃しか記憶にない。今日もボナルーの音源を聴いていて、ひょっとすると、こんなに毎日聴き続けた音楽はいまだかつてなかったかもしれないぞ、と思い始める。いやはや。

10時過ぎに会場を出る。若者たちが徒歩でチャリで方々に散らばっていく姿が印象的。いったい彼らはどこへ帰るのか?と思えるくらい、広い道の先が見えないのだ。翌朝ホテルの人に聞くと、それほど遠くないところにカレッジがあり、若者が行くようなエリアがあるのだとか。
ホテルに帰ると、感情がですぎて疲れたのか、なんとなく感傷的になる。もちろん眠れないので、でかいベッドに寝そべってアメリカらしくテレビをひたすらザッピング。バットマンシリーズの最新作Dark Knightのプレミア試写会の様子を観ながら気を失う。

1. インスト
2. Why?
3. Firery Crash
4. Nervous Tic Motion of The Head to The Left
5. Lull
6. 新曲 (Oh No?)
7. Plasticities
8. Imitosis
9. Dr. Stringz
10. Fake Palindromes
11. Skin is my
12. Tables and Chairs
アンコール
comments(2)  trackbacks(2)  

スポンサーサイト

-  -  

COMMENTS

Posted by サエ坊 at 2008/08/05 12:16 AM
わー。ライヴ素晴らしくてよかったね。そして、本人とお話まで!続きを楽しみにしているよ。来日の約束が実現したら、私もライヴ見に行こうと思いました。
Posted by at 2008/08/05 11:04 PM
来年あたりあるといいねぇ。ネストで(指定)。
必見です。





 

TRACKBACK

- at 2009/03/18 1:58 AM
-
管理者の承認待ちトラックバックです。
- at 2009/03/20 1:57 PM
-
管理者の承認待ちトラックバックです。
TB URL >> http://caricature77.jugem.jp/trackback/626
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>